食中毒の種類と原因-感染経路を把握して対策を打つのが得策です!
食は文化と言われるように、食は私達の ライフスタイルに楽しみを与えてくれる 非常に重要な習慣です。
しかしこの楽しい食生活を脅かすのが食中毒です。
なぜ食中毒が発生するのか、そして私たちはどんなことに注意すれば よいのかについてお話しします。
目次
食中毒の原因
食中毒は、古代から食物中毒が語源になったといわれています。
実際に食中毒にかかると、腹痛、吐き気、下痢 などの症状が発症するケースや、消化器官への 症状は発症せずに神経麻痺が起こるケースも あります。
実際に食中毒について日本で法律が規定された のは1871年だったと言われています。
この時代は衛生管理が行き届いていない事等 が原因であったと推測され、死亡率は30%程度 だったそうです。
その後、法律が改定され、1947年に食品衛生法が 規定されました。
この規定は食中毒の原因となる食品だけでなく 食器、容器、包装器具、ビン、缶なども含めて 広く定めたものになりました。
ちなみに食中毒の原因として日本では3つの原因 を特定化しています。
中でも細菌性食中毒が圧倒的に多いのですが 細菌は食品の中で繁殖する特徴が あります。
また食中毒といえば夏にかかるものだと思っているかも知れませんが、 冬にもかかる恐れがあります。
実際に食中毒にかかると、腹痛、吐き気、下痢 などの症状が発症するケースや、消化器官への 症状は発症せずに神経麻痺が起こるケースも あります。
実際に食中毒について日本で法律が規定された のは1871年だったと言われています。
この時代は衛生管理が行き届いていない事等 が原因であったと推測され、死亡率は30%程度 だったそうです。
その後、法律が改定され、1947年に食品衛生法が 規定されました。
この規定は食中毒の原因となる食品だけでなく 食器、容器、包装器具、ビン、缶なども含めて 広く定めたものになりました。
ちなみに食中毒の原因として日本では3つの原因 を特定化しています。
・微生物による細菌性食中毒
・キノコ、ふぐなどの自然毒性食中毒
・ヒ素、メタノールなどの化学物質性食中毒
・キノコ、ふぐなどの自然毒性食中毒
・ヒ素、メタノールなどの化学物質性食中毒
中でも細菌性食中毒が圧倒的に多いのですが 細菌は食品の中で繁殖する特徴が あります。
また食中毒といえば夏にかかるものだと思っているかも知れませんが、 冬にもかかる恐れがあります。
食中毒の菌はどこに生存しているのか?
食中毒の菌は顕微鏡で見ない限り
見えないのが非常に
厄介な点です。
実際にこれらの菌は地球上の至る ところに住み着いているのですが、中でも 大きく分けて5箇所に密集して住み着いて いることが判明しました。
腸炎ビブリオ菌はその代表例なのですが 食塩を好む傾向にあることから魚介類を介して 食中毒にかかることが非常に多いです。
このサルモネラ菌は哺乳類、鳥類、爬虫類など 幅広い動物に住み着いていて、日本では食中毒の 中でもトップレベルに流行している菌です。
これは特に鶏の卵の表面や内部に住み付きやすい 特徴があり、これが原因となって大規模な感染 に発展することがあります。
またペットにも住み付くことがあるので、ペット や家畜を飼っている方は要注意です。
この大腸菌が原因となって下痢、腹痛、吐き気、 溶血性尿毒症症候群、播種性血管内凝固症候群、 などの症状を引き起こすことがあります。
中でも注意が必要なのが、O157に代表される 腸管出血性大腸菌です。
このボツリヌス菌は芽胞を形成すると、熱湯で 加熱したとしても殺菌できない厄介な菌です。
野菜は土壌で育つため、ここからも感染する ことがあります。
人間も動物の一種ですので、細菌の恰好の 繁殖しやすい場所といえます。
このブドウ球菌は鼻、喉、皮膚、腸管に 常時生息していますので、握手したり、 くしゃみだけでも感染する事があります。
特に人体に化膿した部位があると、ここで 繁殖しやすいので清潔に保つようにしましょう。
実際にこれらの菌は地球上の至る ところに住み着いているのですが、中でも 大きく分けて5箇所に密集して住み着いて いることが判明しました。
(1)海や川に住み付く菌
海や川は微生物にとっては最高の 住家です。腸炎ビブリオ菌はその代表例なのですが 食塩を好む傾向にあることから魚介類を介して 食中毒にかかることが非常に多いです。
(2)動物に住み付く菌
動物に住み付く菌の中で最も多いのがサルモネラ菌 です。このサルモネラ菌は哺乳類、鳥類、爬虫類など 幅広い動物に住み着いていて、日本では食中毒の 中でもトップレベルに流行している菌です。
これは特に鶏の卵の表面や内部に住み付きやすい 特徴があり、これが原因となって大規模な感染 に発展することがあります。
またペットにも住み付くことがあるので、ペット や家畜を飼っている方は要注意です。
(3)大腸に住み付く菌
その名の通り大腸菌が原因となるケースです。この大腸菌が原因となって下痢、腹痛、吐き気、 溶血性尿毒症症候群、播種性血管内凝固症候群、 などの症状を引き起こすことがあります。
中でも注意が必要なのが、O157に代表される 腸管出血性大腸菌です。
(4)土壌に住み付く菌
ボツリヌス菌が最も有名な菌として知られています。このボツリヌス菌は芽胞を形成すると、熱湯で 加熱したとしても殺菌できない厄介な菌です。
野菜は土壌で育つため、ここからも感染する ことがあります。
(5)人体に住み付く菌
ブドウ球菌が典型例として知られています。人間も動物の一種ですので、細菌の恰好の 繁殖しやすい場所といえます。
このブドウ球菌は鼻、喉、皮膚、腸管に 常時生息していますので、握手したり、 くしゃみだけでも感染する事があります。
特に人体に化膿した部位があると、ここで 繁殖しやすいので清潔に保つようにしましょう。
食中毒の感染経路
食中毒の菌は、感染源が海、川、
人体、動物であり、ここから何らかの
感染経路をたどって人体に付着して食中毒
を起こすことになります。
その感染経路として最も注意しなければ ならないのが、水と食品です。
しかし井戸水は要注意です。実際0157が 感染した原因は井戸水であったからです。
また食品については、加熱をすればおおよそ 食中毒を予防することが可能であるといわれて います。
ただ例外的に耐熱性のある菌の場合は、加熱 だけでは不十分であり、ボツリヌス菌のような 場合は、芽胞として生き伸びる場合があります。
実際に、缶詰の里イモを食べて、視界がダブる、 脱力感などの症状を訴えたため検査をした結果 ボツリヌス菌であることが判明した事件があり ました。
ただ同じ水や食品を口にしてもある人は 食中毒にかかったにも関わらず、他の人は かからないこともありえます。
これは個人の抵抗力の度合いによって左右 されます。
食品が菌に汚染されていない場合であっても、手 や包丁、まな板などの調理器具に付着した場合は 食中毒を引き起こす原因となりかねません。
また食品の放置についても非常にリスクが高いと いえます。
例えば調理済みの食品をサランラップで包んで そのまま放置する人もいるかもしれませんが、 これは保存とはいわず放置に該当します。
すぐに冷蔵保存をする必要があります。
過去に室温の温度で放置しておいたソボロ が原因でサルモネラ菌の食中毒に感染した 事件がありました。
ソボロの原料として卵や鶏肉が使用 されていて、加熱不十分である事や、常温で 放置して繁殖したことが原因と されています。
以上が水と食品についての注意事項です。
ちなみに感染源は菌が生存する場所です のでここは対策のしようがありません。
そこでまず感染経路を経つように工夫を する必要があります。
その感染経路を経つための工夫としては 水と食品に注意をすれば良いので、例えばしっかりと加熱を したり、水洗いした水分は処分する等 を心がけるようにしましょう。
その感染経路として最も注意しなければ ならないのが、水と食品です。
(1)水について
水に関しては、水道水であれば塩素消毒をして あるため、食中毒のリスクは低減することが可能 です。しかし井戸水は要注意です。実際0157が 感染した原因は井戸水であったからです。
また食品については、加熱をすればおおよそ 食中毒を予防することが可能であるといわれて います。
ただ例外的に耐熱性のある菌の場合は、加熱 だけでは不十分であり、ボツリヌス菌のような 場合は、芽胞として生き伸びる場合があります。
実際に、缶詰の里イモを食べて、視界がダブる、 脱力感などの症状を訴えたため検査をした結果 ボツリヌス菌であることが判明した事件があり ました。
ただ同じ水や食品を口にしてもある人は 食中毒にかかったにも関わらず、他の人は かからないこともありえます。
これは個人の抵抗力の度合いによって左右 されます。
(2)食品について
食中毒を防止するには、加熱や流水による洗い流し が重要になってきますが、それでもなお 食中毒が発生する原因として二次汚染が考えられ ます。食品が菌に汚染されていない場合であっても、手 や包丁、まな板などの調理器具に付着した場合は 食中毒を引き起こす原因となりかねません。
また食品の放置についても非常にリスクが高いと いえます。
例えば調理済みの食品をサランラップで包んで そのまま放置する人もいるかもしれませんが、 これは保存とはいわず放置に該当します。
すぐに冷蔵保存をする必要があります。
過去に室温の温度で放置しておいたソボロ が原因でサルモネラ菌の食中毒に感染した 事件がありました。
ソボロの原料として卵や鶏肉が使用 されていて、加熱不十分である事や、常温で 放置して繁殖したことが原因と されています。
ちなみに感染源は菌が生存する場所です のでここは対策のしようがありません。
そこでまず感染経路を経つように工夫を する必要があります。
その感染経路を経つための工夫としては 水と食品に注意をすれば良いので、例えばしっかりと加熱を したり、水洗いした水分は処分する等 を心がけるようにしましょう。
食中毒は夏だけに発生するとは限らない?
食中毒は夏だけでなく実際は
冬でも発生しています。
確かに冬であれば気温が低いので細菌は繁殖 しにくい傾向にありますが、近年はエアコンが 普及しているため、部屋の中は温かいことがあり 細菌の繁殖を促進させるリスクがあります。
ですので冬だからといって食中毒に対して無防備 にならないように注意が必要です。
確かに冬であれば気温が低いので細菌は繁殖 しにくい傾向にありますが、近年はエアコンが 普及しているため、部屋の中は温かいことがあり 細菌の繁殖を促進させるリスクがあります。
ですので冬だからといって食中毒に対して無防備 にならないように注意が必要です。
食中毒の3つのタイプとは?
食中毒の菌は体内にどのように
侵入するかによって大きく3つのタイプに
分類されます。
感染侵入型の菌の場合、毒素を出す わけではなく菌が腸で増殖 して腸管の細胞や組織内に侵入して 腹痛、下痢等の症状を引き起こします。
これは以下のようなプロセスを経て 症状を引き起こしています。
まず菌が口から侵入し胃酸等をくぐり ぬけて腸管上皮細胞に付着し、細胞 内部に侵入し、増殖をさせます。
これがさらに隣接する細胞へと拡大 していき、腸管に炎症を引き起こして 食中毒が発症します。
あまり細菌の増殖が著しい場合は、 潰瘍や血性下痢症状による血便が 出ることもあります。
毒素原生大腸菌、腸管出血性大腸菌、腸炎ビブリオ、 ナグビブリオ、カンピロバクター、プレシオモナス、 シゲロイデスが典型例です。
この菌は、まず口から侵入して胃の中で生き延び 腸管で増殖します。
ここで毒素を生成して病気を引き起こすことに よって食中毒の症状を引き起こします。
一方、体内では異物の侵入に対して対抗する メカニズムが機能するのですが、その際に、白血球 とマクロファージが食菌作用を武器として対抗します。
次に、Tリンパ球が異物を殺傷して除去する 機能が働きます。
ただ、腸管内に定着し感染毒素型の菌は、このような 生体防衛機構を凌いで毒素を排出しようとします。
(1)感染侵入型
細菌自らが体内に侵入して食中毒を 引き起こすタイプで、サルモネラ菌 が典型例です。感染侵入型の菌の場合、毒素を出す わけではなく菌が腸で増殖 して腸管の細胞や組織内に侵入して 腹痛、下痢等の症状を引き起こします。
これは以下のようなプロセスを経て 症状を引き起こしています。
まず菌が口から侵入し胃酸等をくぐり ぬけて腸管上皮細胞に付着し、細胞 内部に侵入し、増殖をさせます。
これがさらに隣接する細胞へと拡大 していき、腸管に炎症を引き起こして 食中毒が発症します。
あまり細菌の増殖が著しい場合は、 潰瘍や血性下痢症状による血便が 出ることもあります。
(2)感染毒素型
感染毒素型の菌は、菌が生きたまま 体内に侵入し、菌によって作り出された毒素が 体を攻撃する特徴があります。毒素原生大腸菌、腸管出血性大腸菌、腸炎ビブリオ、 ナグビブリオ、カンピロバクター、プレシオモナス、 シゲロイデスが典型例です。
この菌は、まず口から侵入して胃の中で生き延び 腸管で増殖します。
ここで毒素を生成して病気を引き起こすことに よって食中毒の症状を引き起こします。
一方、体内では異物の侵入に対して対抗する メカニズムが機能するのですが、その際に、白血球 とマクロファージが食菌作用を武器として対抗します。
次に、Tリンパ球が異物を殺傷して除去する 機能が働きます。
ただ、腸管内に定着し感染毒素型の菌は、このような 生体防衛機構を凌いで毒素を排出しようとします。
(3)生体外毒素型
細菌が食物の中で増殖し、それが 食物を通じて体内に侵入して食中毒 を引き起こすタイプで、ブドウ球菌、 ボツリヌス菌が典型例です。食中毒の菌10種類の性質と感染時の症状
(1)サルモネラ菌
特徴
サルモネラ菌による食中毒は世界的に 大流行したことがあるほどの大きな感染力を 持っています。実際に食中毒の原因となる菌だけでも2千種類 程度も存在し、中でもサルモネラエンテリティディ 菌が世界で猛威を振るっているのは事実 です。
発展途上国だけでなく、衛生面に力を注いでいる 先進国でさえ食中毒事件に発展している状況 です。
この大きな原因は、卵の殻だけでなく黄身と白身の 部分にも細菌で汚染されていることです。
ちなみに、日本でもかつて、夏祭りの屋台でアイス クリームを食べた人々が次々と腹痛や下痢を訴えて 病院に運ばれた事件がありました。
とくに幼い子供を中心に感染し、原因はサルモネラ菌 による食中毒であることが判明し、原因はアイスクリ ームの原料として使用された卵が原因でした。
サルモネラ菌は熱に弱い性質があるため、 アイスクリームのような冷たい食品は、非常に リスクが高いということが言えますので、十分に 注意をしましょう。
症状
日本人は卵を食べる人が多いので サルモネラ菌による食中毒が依然として発症 しています。このサルモネラ菌の食中毒にかかった場合、 38度以上の発熱、下痢、腹痛、嘔吐など が症状です。
ちなみに幼児の場合は血便を伴ったり、さらに 敗血症、髄膜炎を起こすこともあります。
潜伏期間は1日や2日程度の短期間であり、 感染する3日程度は回復するまでに時間を 要します。
対策
卵や卵を原料としたティラミスなども洋生菓子 や加熱不十分の肉類には注意が必要です。サルモネラ菌は加熱に弱いため、10分 程度きちんと加熱をし、調理後はすぐに 食べるようにしましょう。
またペットを飼っている場合は、これが感染 ルートとなる場合もありますのでキッチンには ペットを入れないようにしましょう。
(2)ナグビブリオ
特徴
ナグビブリオはコレラ菌と同様のコレラ毒素を 発生させる特徴があります。この菌に感染した場合の症状としては、下痢、 粘液便、粘血便、腹痛、吐き気などが例と して挙げられます。
ちなみにナグビブリオの潜伏期間は18時間 程度であり、熱に弱い特徴があるので、 きちんと加熱をしてから食事をすれば重症には 至らないといわれています。
かつて、ある旅館の宿泊客が食べたマグロの 刺身が原因でナグビブリオの食中毒に感染し、 多くの客が腹痛や下痢、発熱、吐き気の症状 を訴えたのでした。
やはり生モノの食中毒のリスクに は厳重に管理をする必要があります。
症状
ナグビブリオは腸炎ビブリオの仲間である といわれていて、海水や淡水に菌が生息 しています。症状は下痢、吐き気、嘔吐、腹痛、発熱 などが見られます。
潜伏期間は18時間程度で、3日程度で 回復することが多いといわれています。
対策
インド、バングラディッシュなどの東南 アジアに旅行にいった場合や、これらの 国からの輸入食品には要注意です。(3)プレシオモナス・シゲロイデス
特徴
プレシオモナス・シゲロイデスの食中毒は 旅行者に多く発生する特徴があります。とくに南アジアや東南アジアに旅行にいって 加熱をしていない魚介類を食べたり、生水を 呑んだりすることが原因です。
症状としては下痢や発熱であり、3日程度で 回復するといわれています。
かつてある弁当屋の幕の内弁当の中に、鯉 のあらいを食べた人が下痢や腹痛の症状を 訴える事件がありました。
検査結果、プレシオモナス・シゲロイデス の食中毒であることが判明しました。
プレシオモナス・シゲロイデス菌は河川 に住み付く性質があり、この河川で捕獲 された鯉にこの菌が感染していたことが 原因であるといわれています。
症状
腹痛と下痢が主な症状です。対策
この菌は淡水に生息しているため、井戸水 や海外旅行の際の生水、生で魚介類を食べる ことには注意が必要です。(4)腸管出血性大腸菌O157
特徴
感染毒素型食中毒菌の中でも腸管出血性大腸菌 のベロ毒素は非常に厄介です。このベロ毒素は、腸管を傷つけて、潰瘍 を作るもの、細胞を襲って臓器機能を低下させる もの、神経を侵して脳炎症をもたらす神経毒を 発生させるものなどがあります。
特に尿毒症、血小板減少症、溶血性貧血などが 発症し、全身の血管内で血液が凝固し、血栓が できたり、紫斑ができる血栓性血小板減少紫斑病 などの重症を引き起こすこともあります。
特に幼児や老人は重症率が高いと言われていますが、 加熱をすれば問題は無いといわれています。
かつて井戸水が原因で幼稚園児が0157の 食中毒に感染した事件が発症しました。
症状は下痢と粘血便が発症したり、脳炎症状を 引き起こした患者もいました。
検査をしたところ、O157が浄化槽を通って 汚水タンクに侵入し、これが漏れて土中に拡散し 近くの井戸水を汚染したことが判明しました。
症状
強い腹痛、 下痢、血便などが発症します。とくに血便には特徴があり、血そのものが 出てくると症状が挙げられます。
また腎臓機能が低下するため、尿が出にくく なり、体がむくんだり、尿の色が赤みかかる こともあります。
さらに白めが黄色くなる黄疸、貧血により 唇や爪が蒼白になる、出血が止まらない、 意識が遠くなる、痙攣がおきる等の症状も 見逃してはなりません。
対策
菌は加熱に弱い性質があるので、 食品は十分加熱するようにしましょう。さらに牛、豚などを原料としたハンバーガー、 サンドイッチなどが原因で発症することも ありますのでくれぐれも加熱をするように 心がけましょう。
(5)腸炎ビブリオ
特徴
腸炎ビブリオの特徴は細胞破壊毒を発生させる ことで知られています。これは、赤血球を溶かしたり、心臓の拍動を 停止させたり、下痢を引き起こす作用 が確認されています。
特に夏の季節になると、魚介類に付着して 下痢、腹痛、発熱を発症させる可能性が非常に 高く、水温が15度を超えると菌の活動が 活発化するといわれています。
かつてシラス干しが原因で200名以上の 患者を出した食中毒の事件がありました。
症状
腸炎ビブリオは食塩を好む特徴が あり、魚介類を介して感染することが 多いです。とくに海水の温度が15度以上で繁殖 するので夏場はリスクが高いといえます。
症状としては腹痛、粘血便、嘔吐、下痢 などが発症します。
対策
魚介類を調理する前に必ず流水で洗い 流し、調理後は早急に食べるようにしま しょう。また低温対策を徹底するため冷蔵庫を 頻繁に開けることは避けましょう。
ちなみにいくら冷凍していたとしても 解凍したときに腸炎ビブリオの菌がまた 活性化する恐れもあるので油断は禁物 です。
調理前の手洗い、調理器具を丁寧に洗い 乾燥させる等を徹底しましょう。
(6)ボツリヌス菌
特徴
ボツリヌス菌の毒素は非常に強力で わずか1オンスの微量でも全人類を滅亡 させることができるほどの威力です。このボツリヌス菌の毒素の成分はタンパク質 なのですが、通常胃の中で消化及び分解されて 無害なものになるのですが、ボツリヌス菌の 場合は例外です。
無毒成分のタンパク質を事前に組み込んでいる 性質があり、これが毒素本体を守る機能を 果たしていて、胃を潜り抜けた菌の毒素は小腸に 侵入し、血液中を廻り、神経に作用してアセチル コリンという物質の放出を阻害します。
このアセチルコリンは神経からの命令を筋肉に 伝達する機能なのですが、この機能が阻害される ため麻痺を起こし呼吸不全となることもあります。
またボツリヌス菌は芽胞に姿を変える性質 があり、100度の熱湯であっても5時間程度 加熱しても死滅しません。
特に空気の無い場所で繁殖するため、たとえば、 この菌に汚染された食物をパックに詰めて空気が 入らない状態で保存するとなると、大繁殖する リスクが高いです。
かつて野菜スープを介して乳児がボツリヌス菌 の症状を訴えたことがあり、血清検査をしたところ ボツリヌス菌が検出されました。
原因は野菜に付着したボツリヌス菌がスープに 混入したことが原因とされた事例です。
症状
消化器症状が 発症せずに神経麻痺が出るのが 大きな特徴です。初期症状としては視力低下、視界が二重に 見える、黒い瞳の部分が拡大する 眼に症状が発症します。
さらに言葉を正しく発生できなくなったり 食物を飲み込みにくくなったり、咽頭の 麻痺、便秘、排尿障害、呼吸困難などが 発症します。
対策
ボツリヌス菌は酸素が無い場所で生息 する特徴があるので、真空パック入り 食品、発酵食品には要注意です。実際に、イズシ、キリコミといわれる 魚と米を混ぜて樽の中で発行させた食品 や、ソーセージなどで発生した事件が ありました。
真空パックは一般に安全だと思われて いるようですが、決して安全ではない 事を覚えておきましょう。
なお加熱した食品は調理した後に密閉 せずにすぐに食べるようにしましょう。
(7)カンピロバクター
特徴
カンピロバクターは主に5歳から14歳程度の 児童が感染しやすい食中毒として知られています。潜伏期間は3日程度であり、熱に弱いので きちんと加熱すれば十分食中毒を予防することは 可能です。
このカンピロバクターによる食中毒は、かつて 小学校で鶏卵のホイル巻を一部のクラスの分だけ 加熱し忘れたことが原因で発症したことが あります。
多くの生徒から腹痛や下痢などの症状が訴えられ 検査をした結果、カンピロバクターが原因である ことが判明しました。
ちなみにきちんと加熱をしたクラスの生徒では 全く食中毒の患者は発生しませんでした。
症状
腹痛、発熱、下痢、吐き気などが発症します。対策
特に鶏肉はしっかりと加熱して調理をし、 保存時は他の食品と調理器具や容器を分ける ようにすることが大切です。(8)黄色ブドウ球菌
特徴
黄色ブドウ球菌は生体外毒素型の食中毒の菌 として知られています。この黄色ブドウ球菌が出す毒素はブドウ球菌 エンテロトキシンといわれていて、主に嘔吐 を引き起こします。
この菌は鼻腔、喉、ひび割れなどの部位に 住み着いています。
ちなみに菌が侵入して3時間程度で症状が発症し、 3日程度で回復する特徴があります。
この黄色ブドウ球菌は100度の熱湯でも30 分程度は死滅しないほどの耐熱性があるため、 一旦毒素が産出されると食べる直前に加熱しても 食中毒を防止できません。
症状
吐き気や嘔吐、下痢などが主な症状です。また発熱が無いのも大きな特徴 です。 潜伏期間は3時間程度の短い時間であり、 回復まで3日程度です。
対策
調理者は必ず手を洗い、手に傷があったり 化膿している部分がある場合は、手袋を するなどして工夫をしましょう。また鼻腔に住み着いていることもあるので 調理中にくしゃみをするのも危険です のでマスクをすると安全です。
実際に、過去には保冷装置が不十分な 状態で配送された弁当、サンドイッチ、 ケーキ、おにぎりが原因で食中毒が 発症したことがありました。
ですので調理後に早急に食べきってしまう ようにしましょう。
(9)フグ
特徴
フグによる自然毒は依然として存在し、 本人はフグを食べていることを承知して いるため判別がつきやすいのが特徴です。症状
フグを食べてから3時間程度で麻痺、歩行障害、 呼吸困難、血圧低下などが発症します。対策
フグ料理は、きちんとフグ専門の 調理師が作った料理以外は一切食べないよう にすることが大切です。特にフグの肝臓、卵巣、皮膚に毒が含まれて いる可能性が高いので、この部分は除去する ようにするのが無難です。
万が一麻痺症状に気付いたら、即座に指を喉に 入れて吐き出すようにしましょう。
(10)貝の自然毒
特徴
ホタテ貝、アサリ、カキ、シジミなどの貝類でも自然毒は 発症します。症状
貝類を食べてから3時間程度経過 すると下痢、嘔吐などの症状が発症します。また麻痺性貝毒の場合は、唇の痺れ、歩行障害、 呼吸困難などを発症することもあります。
対策
貝毒は耐熱性であることから、たとえ加熱して いたとしても食中毒を予防できる保証はありま せん。ですので 医師の診断を受けるのが望ましいです。
食中毒にかかったと疑われた場合の典型症状
食中毒にかかってしまった
場合は、まずはその症状をきちんと把握する
ことが大切です。
中には、単なる風邪なのではないかと 安易な自己診断で風邪薬を服用して、逆に 症状が悪化したり、食中毒の重要なサインを 見逃すリスクもあります。
食中毒の症状は下痢や血便 が典型です。
中にはボツリヌス菌のように神経麻痺などの 特殊な症状が発症することもありますが、 多くはこの下痢と血便です。
食中毒にかかった場合は、腸管の再吸収が 異常をきたすため、水分が体外に排出される ため下痢となります。
その場合の症状は、普通便のような形状と 水状の中間ていどの形態の場合や、泥の ような状態や、水様性下痢の場合など、様々 なケースがあります。
この血便は肉眼で見ない限り検出できない場合 や、目で見てすぐに分かる場合など常態が 様々です。
ちなみに腸管出血性大腸菌の場合は、便の成分 はまったくなく、血液だけが血便となって現れる 症状が発症します。
中には、単なる風邪なのではないかと 安易な自己診断で風邪薬を服用して、逆に 症状が悪化したり、食中毒の重要なサインを 見逃すリスクもあります。
食中毒の症状は下痢や血便 が典型です。
中にはボツリヌス菌のように神経麻痺などの 特殊な症状が発症することもありますが、 多くはこの下痢と血便です。
下痢
人間は水分を摂取すると尿や発汗で体外に 排出されるほか、消化管から再吸収される ようになっています。食中毒にかかった場合は、腸管の再吸収が 異常をきたすため、水分が体外に排出される ため下痢となります。
その場合の症状は、普通便のような形状と 水状の中間ていどの形態の場合や、泥の ような状態や、水様性下痢の場合など、様々 なケースがあります。
血便
腸管には上皮細胞で覆われているのですが、 食中毒の菌にさらされると、細胞が破壊され 血管が腸管の中に漏れ出して血便となります。この血便は肉眼で見ない限り検出できない場合 や、目で見てすぐに分かる場合など常態が 様々です。
ちなみに腸管出血性大腸菌の場合は、便の成分 はまったくなく、血液だけが血便となって現れる 症状が発症します。
応急措置として最低実施すべき事4選
万が一食中毒の症状が発症した場合はどのような
措置をすればよいでしょうか?
特に一緒に食事をした人がいるのであれば同じ 症状が発症したかどうかは、大きな 発見の手がかりとなります。
ただし、食中毒は、潜伏期間が菌によって異なる ため、直前に食べた食事が原因であるとは限り ません。
このような場合、応急処置して必ず実施すべき ことを説明します。
応急処置として、水分補給が必要です。
この際は、塩をすこし入れたお粥や、常温のお茶 を飲むなどをして対処しましょう。
ちなみに清涼飲料、冷たい飲料は刺激が強いので 避けるようにするのが無難です。
さらに患者が洋服や下着を汚した場合は、必ず 薬用洗剤や煮沸によってきれいに洗濯して、 干すようにしましょう。
ちなみにO157の場合は下痢止めは服用して はならないとされています。
ですのでまず医師に相談しましょう。
休日や深夜の時間帯を問わず、緊急で応じて くれる機関があります。
これらは広報誌に掲載されていますので、 日頃からチェックしておきましょう。
特に一緒に食事をした人がいるのであれば同じ 症状が発症したかどうかは、大きな 発見の手がかりとなります。
ただし、食中毒は、潜伏期間が菌によって異なる ため、直前に食べた食事が原因であるとは限り ません。
このような場合、応急処置して必ず実施すべき ことを説明します。
(1)水分補給
食中毒の典型的な症状として下痢や嘔吐があった 場合は、水分不足に陥る恐れがあります。応急処置として、水分補給が必要です。
この際は、塩をすこし入れたお粥や、常温のお茶 を飲むなどをして対処しましょう。
ちなみに清涼飲料、冷たい飲料は刺激が強いので 避けるようにするのが無難です。
(2)診察
内科への診察にいく場合は、食中毒の原因と して考えられる、便、嘔吐物などをビニールに 区分して持参するようにしましょう。さらに患者が洋服や下着を汚した場合は、必ず 薬用洗剤や煮沸によってきれいに洗濯して、 干すようにしましょう。
(3)薬は保留
下痢が酷いからといって近所の薬局で下痢止めを 服用したくなるかもしれませんが逆効果の 場合があります。ちなみにO157の場合は下痢止めは服用して はならないとされています。
ですのでまず医師に相談しましょう。
(4)保健所
症状が軽い場合は内科の診察で十分ですが 重症の場合は、地域の保健所に連絡 するようにしましょう。休日や深夜の時間帯を問わず、緊急で応じて くれる機関があります。
これらは広報誌に掲載されていますので、 日頃からチェックしておきましょう。