食中毒予防のコツ38選-キッチン、保存の衛生管理や便利用品を紹介
食中毒を防ぐためには、細菌を食べ物に「付けない」「増やさない」 「やっつける」の食中毒予防3原則が有名です。
この3原則を徹底するには、さらに実施すべきことを具体化することが大切です。
そこで食品の購入にはじまり、手洗い、調理、保存、後片付けに至るまで、どんなことに注意すべきか、 さらに便利なグッズを紹介します。
目次
食中毒お役立ち動画5選
(1)ノロウイルス食中毒予防4か条【台東区】
(2)【ゆっくり解説】命を守ろう!食中毒注意の冬食材
(3)胃腸炎や食中毒に悪い薬があった!?症状を良くする食事を現役医師が解説!!
(4)つけない、増やさない、やっつける!食中毒予防キッチン術
(5)ノロウイルス等の食中毒防止のための適切な手洗い
食品購入時の注意点3選
(1)食品表示の注意
食中毒を引き起こしやすい食品は おおよそ魚介類、肉類、卵類、弁当等が 挙げられます。これらの食品を購入する場合には、必ず 食品表示の内容をチェックする必要があり ます。
この食品表示については法律で2種類の 表示方法が定められています。
一つは消費期限であり、そこに定める保存 で保存した場合に、衛生上の危害を与える 恐れが無いと認められる期限を示しています。
二つ目は品質期限であり、賞味期限とも呼ば れ、おいしく食べられる期限を示しています。
ですのでこれらの期限を越えた食品については 安全性を確保するためには処分するのが 一番です。
またこれらの期限は未開封の状態を 前提としていますので、一度開封した場合は すぐに食べきるようにしましょう。
そしてできるだけ衛生管理がしっかりと行き 届いていて、かつ回転率の早いお店で買い物を するようにしましょう。
(2)外食の注意
近年はライフスタイルが大幅に変化をして いるため、一人暮らしの人、単身赴任者、 勤め人などのために外食の需要が急増して います。飲食店やレストランの数も増加し、食に 関する衛生管理にも力を注ぐようになって います。
ただそれでも飲食店や旅館で食中毒の事件は 依然として発生しているのが現状です。
とくにこのような業界は、一般の家庭とは 異なり、不特定多数の人に食を提供する 立場にあるため、味、価格などのサービス面 に重点をおいてしまいがちです。
これらは衛生面でしっかりと担保された前提 で顧客から評価される要素であることを忘れて はなりません。
とくに外食の中でも食中毒がおきやすいといわ れる弁当やお惣菜ですが、これらはすぐに食べる ことができる便利さが人気になっています。
ただその反面、腐りやすい性質があるため 食中毒が発生しやすい原因となっています。
ですので、酢のもの、わさび、緑茶など殺菌力が期待できる 食材を一緒に食べるように工夫しましょう。
(3)輸入食品の注意
日本は現在、食品の多くを海外からの輸入に 大きく依存しているのは事実です。このような状況において海外で生産、調理、 加工された食品の安全性については消費者 にとっては不安が隠しきれないのも また事実です。
輸入品は検疫所で食品衛生監視員 によるチェックが入るようになっており、 ここで食品衛生法の違反が疑われる食品が 見つかると受け入れを拒絶するようにして います。
ちなみに実際には、豚肉の抗菌物質の残留、 冷凍食品の細菌の増殖、腐敗、有害物質を 含むものが検出されています。
また海外では問題とされていない食品で あっても日本の法律に触れる食品 も実際には見つかっています。
ですので、あまりにも多くの問題点が指摘されている国の食材は 避けるのが無難です。
買い物と保存処理のコツ3選
食品から食中毒が発生することはよくある ことですので、買い物の際に注意すべき事項に ついて解説します。
(1)鮮度を保つ
まず生ものについては、鮮度が大切ですので、遠く まで出向いて買い物をする場合は、常温 にさらす時間が長時間に及ぶと危険です。冷蔵ボックスに保管する等の工夫をして、鮮度を 保つようにしましょう。
(2)区分する
水分が漏れる恐れのある魚介類等の 食品はビニール袋に区分して保管するようにしましょう。(3)冷蔵する
自宅に帰ったら、冷蔵保存が必要な食品は すぐに冷蔵処理をしましょう。手洗いのコツ3選
食中毒の菌が手に付着して食中毒を引き起こす ケースは非常に多いです。
まず手洗いを徹底することが必要です。
(1)薬用石鹸を選ぶ
殺菌用石鹸を選ぶ場合は、殺菌成分を含み、殺菌や消毒ができる薬用表記がある ものが望ましいです。なおトイレにいった場合は この際、ポケットに入れたハンカチを利用すると 雑菌が付きやすいので最低でも1分は手洗いをしましょう。
(2)アクセサリーに注意
腕時計のバンド、メガネのフレーム、指輪、ネックレスなどに雑菌が付着している ことがあるので要注意です。水洗いではなかなか汚れが除去できないので超音波洗浄機を利用すると 便利です。
(3)膿は盲点
手を汚していて膿がある場合も 雑菌が住み着いている可能性が高いので要注意 です。バンドエイドをして膿が食品に付着しないように工夫をすることが 大切です。
食品を洗うコツ2選
食品を口にする前にまず食品を綺麗に洗っておく ことが大切です。 その際にどのようなことに注意すべきかについて お話します。
(1)魚介類
魚介類はとくに腸炎ビブリオが繁殖 するリスクが非常に高いです。ですので流水で洗い流すようにしましょう。
(2)野菜
野菜も流水で洗うことが 大切です。とくにボウルに水を入れてその中に野菜を浸して おくだけにする人もいるようですが、最後に 洗い流さないと意味がありません。
また近年はカット野菜といって、スーパーなどで 小分けにしてある野菜が販売されていたりします。
そのまま食べるのが便利なのかもしれません が、これも漂白剤が含まれていることがあるので 一度流水で洗い流すのが無難です。
水道水の扱い方のコツ2選
水は人体に欠かすことのできないもの です。
一日に尿や発汗によって平均して2リットル 程度は水分が排出されることを考えると、この 程度の水分を補充しなければならないこと になります。
人間が一生の間に摂取する水の量は大よそ70 トンと言われていますが、これだけの量を摂取 するとなると、水の品質が悪い場合はかなりの 健康へのダメージとなります。
現在日本の水道法では病原生物に汚染されない 水準を確保するための規制を設けているので、 おおよそ安全であるといえます。
ただ、水道管が設置されているビルによっては、 ビル衛生管理法で規制されているの ですが、管理人の管理状況がいい加減であると、 雑菌や汚染物質が混入している恐れがあります。
そこで対策が必要になります。
(1)煮沸する
トリハロメタンという発がん性をもつ物質 も微量であるにせよ、含まれているのは確か です。これに対しては一度煮沸することによって 安全性を確保することができます。
(2)浄水器を利用する
近年は水道水に対する不安が原因で浄水器 が販売されるようになりました。野菜を洗うときでも野菜の表面についたビタミンを失わずに済みますし、 食器や調理器具への水アカの付着を防げるので、 食中毒対策はもちろんのこと、 飲み水、料理に使えば、より素材の味が引き立つ のが魅力です。
食器を洗うコツ
食器も食中毒の原因となる雑菌が繁殖 する場です。
おいしい食事をした後は、幸福感で一杯になって いて食器を洗う気分になれないかもしれま せんが、実はこの放置時間が長ければ長いほど 雑菌が増殖してしまいます。
ですので食後にすぐに食器を洗うのが 食中毒を防ぐためのコツです。 また食器用洗剤をしっかりと使うのも大切です。
調理器具の衛生管理のコツ6選
食中毒は食品そのものから感染する 一時感染のほか、汚染された食品を調理する プロセスで手、調理器具などを原因として 感染する二次感染の可能性も否定できません。
ですのでどのような調理器具が、どのような プロセスで食中毒の原因となる雑菌で汚染される のか、それを防止するにはどのような対策が 必要かについて学習しておきましょう。
まな板
まな板は、肉類、魚介類、野菜など、あらゆる 食材を調理する器具であるため、食中毒の原因 となる雑菌に汚染されるリスクが非常に高いです。できるだけ、肉専用、魚介専用、野菜専用など まな板を区別して用意することが望ましいと 言えます。
実際に使用する前は水で洗い流してから使用し 洗う場合は、できるだけ長時間が経過しない うちに洗い流すと雑菌の繁殖を防ぐことができ ます。
さらに洗い流す場合は、洗剤をつけたタワシで よくこすって汚れを流水で落とすことが大切 です。
さらにキッチンペーパーを乗せて、塩素系 の漂白剤で1分以上つけて殺菌をし、流水で 洗い流し、最後は日光で乾燥させましょう。
ちなみにまな板は様々な素材でつく られてるのですが、もっともリスクが高いのは 木製です。
木製のまな板は、包丁による切り傷が残る上 さらに水分を含みやすい性質もあり、雑菌が 繁殖する可能性があるからです。
包丁
包丁はまな板同様、肉、魚介、野菜など あらゆる食品を取り扱うため、雑菌が繁殖 しやすいです。特に包丁を介して雑菌が移ることがあるので 生の食品を包丁で扱ったら、そのつど洗う ことが大切です。
とくに雑菌が溜まりやすい場所は、 刃物と柄の境にある部分なので、 しっかりと洗いましょう。
ふきん
ふきんは二次感染による食中毒の 大きな原因となっています。特にふきんは、調理の場でたらい まわしして利用されることが多いのが 雑菌が繁殖する理由です。l
ですのでふきんを利用するのであれば、複数 のふきんを用意しておくのが安全です。
またふきんに黒ずみが生じるようになったら 雑菌が繁殖している証拠ですがので、その ままふきんを使用するのは危険です。
ですのでこまめに熱湯消毒をしたり、定期的に中性洗剤で 洗ってきちんと乾燥させましょう。
スポンジ
スポンジに石鹸や洗剤を含ませて使用している場合は これを長時間放置すると雑菌が繁殖するので 要注意です。またスポンジは水分を吸収しやすい性質がある ので、何度も絞らない限り水分が含まれた 状態になるため雑菌が増殖しやすい環境になり ます。
ですので使ったらきちんと水分を絞って、 乾燥させるようにしましょう。
そして2ヶ月程度で処分して新しいスポンジ を利用しましょう。
箸
調理につかう箸は、とくに生ものを扱った 場合、そのまま使い回すのは危険です。必ず洗い流してから再度使うようにしましょう
しゃもじ
しゃもじはご飯を盛るときに利用しますが 人の手に触れる器具なので、手に雑菌が 付着していた場合はご飯も雑菌が付着する可能性が 高いです。ですので炊飯器の中に入れっぱなしにするのは やめて、必ず炊飯器の外に置くようにしましょう。
キッチンの衛生管理のコツ6選
キッチンは水を利用したり、食材や油が飛び散るなど 汚れやすく、しかもゴミが出やすい環境です。
放置すると 雑菌や害虫が繁殖して食中毒の原因となりかねませんので 、しっかりと衛生管理をしましょう。
三角コーナー
ゴミを処理する際に便利なのが三角コーナーです。ただ肉や魚介類のゴミが出た場合は、雑菌が付着 していることが多く、しかも増殖するのに格好な環境 となっています。
しかも湿気が強いため、食中毒のリスクは非常に高く なる可能性があります。
ですので流しに放置しておくのは危険ですので、毎日 こまめに掃除をするようにしましょう。
排水口
目に見えないのでうっかりと放置しがちですが、 しばらく時間が経過すると、ヘドロのようになってしまい 掃除が難航します。特に雑菌が繁殖しやすい場ですので、 毎日こまめに掃除をすることが大切です。
キッチンの床
キッチン自体が不衛生であると、ほこりや雑菌 が飛び散って、食品や調理器具に付着する恐れ があります。できれば食事をする1時間前くらいにはキッチン の掃除を完了させておくのが望ましい です。
そして換気をきちんとして新しい空気でキッチンを 満たすようにするようにしましょう。
じゅうたん
キッチンの床にじゅうたんを敷いてある場合は 掃除機だけでは不十分です。クリーニングに出すか、ヘアシャンプーを数滴 垂らしてスポンジで洗うようにしましょう。
エアコン
エアコンが設置されている場合は、 エアコンのフィルターにカビが繁殖して いることがあります。換気扇
キッチンで油を利用した場合は、換気扇が 油で汚れています。この付着した油にも雑菌が付着している 可能性があるため、掃除が必要です。 なお長期間放置して相当な汚れになった場合は自力で掃除するのが 困難なことがありますので要注意です。
害虫、動物対策のコツ4選
食品や食器を清潔にしていても、外部から雑菌を持った 外注や動物がキッチンに侵入した場合は、やはり汚染されて しまいます。
しっかりと駆除をするようにしましょう。
ねずみ
ねずみは細菌を家に運んでくる可能性が あるため極めて危険です。とくに田舎に住んでいる人は、ねずみを 家に入れないために、流しの排水口に 網を張るなど対策を打つようにしましょう。
ゴキブリ
ゴキブリは都会、田舎問わず、家に侵入 してきて食中毒の原因となる菌を運んで くる可能性があります。とくに夜行性であり、温暖な場所に生息 する性質があり、1匹発見したら背後に 100匹潜んでいるといわれています。
連鎖的にまとめて駆除できる殺虫剤が望ましいです。
ハエ
ハエは、ゴミ周辺を飛び回る特徴がある ため雑菌を次々と繁殖させる原因となり かねません。ですのでゴミには容器にフタが付いているもの に保管するように、 できれば家の中に入れないように生ゴミをベランダに出す等、家の中に 保管しないように工夫をするようにしましょう。
それでもハエがいなくならない場合は、徹底的に駆除をすることをお勧めします。
ペット
ペットは家族の一員として扱って いるかと思いますが、雑菌を運んでくる可能性 があります。ハエやゴキブリと同じように扱いたくないと いう気持ちはよくわかりますが、キッチンには ペットを入れないように工夫をしましょう。
ちなみにトカゲのような爬虫類をペットして 飼っている場合に、サルモネラ菌を運んできた 事例も実際にありました。
ですのでペットの管理も厳重に実施するように しましょう。
冷蔵庫の衛生管理のコツ8選
近年はひと昔とは比べ物にならないほど冷蔵庫が 進化しました。
ただ冷蔵庫を使用したとしても食品を詰め込み過ぎると 雑菌が繁殖されやすくなるので、こまめに掃除をする ことが大切です。
できれば、広々として掃除がしやすい冷蔵庫を 選ぶのが望ましいです。
設置場所の注意
冷蔵庫は内部が冷えているのでどこに設置 しても効果に変わりは無いと思っている人も いるかと思いますが、実はそうではありません。冷蔵庫は外部の温度から影響を受け るため、夏場は内部が冷えにくい特徴 があります。
また冷蔵庫の背面に十分なスペースがない場所 に設置すると、熱がそこに蓄積されるため、 冷却能力が弱まります。
ですので冷蔵庫を設置する場所としては、前面、 背面ともスペースが十分ある場所に設置するのが 望ましいです。
なお冷蔵庫を置くときは床に傷つけないためにも耐震のためにも マットが必要です。
内部スペースの注意
冷蔵庫の内部は、いくつかのスペースに分かれて いますが、おおよそどの冷蔵庫も、冷凍室、パー シャル室、チルド室、通常の冷蔵室、野菜室に区分 されています。冷凍室には生鮮食品を、パーシャル室には肉や 魚介類を、チルド室には発酵食品を、野菜室には 野菜を保管するのが通常の冷蔵庫の使用方法 です。
これらのスペースは異なる温度が設定されている のですが、あくまでも冷蔵庫の内部が空っぽの 状態であれば、その設定温度がそのままキープされ ます。
しかし内部に食材を詰め込めば詰め込むほど、温度 は冷却されにくくなります。
ですので余計なものは冷蔵庫に保管するのをできる だけ避けて、小分けできるものは小分けをして、 容器に保管できるものは容器で保管する等の工夫を して、冷気がきちんと充満されるような環境を構築 するようにしましょう。
扉の開閉の注意
冷蔵庫の冷蔵機能を阻害する要因として、扉 の開閉が挙げられます。実は、室温が25度程度の場合、扉を1分 開けただけで冷蔵庫内部の温度が10度も 上昇してしまうといわれています。
ですので買い物に行って、これから冷蔵庫 に食品を保管する場合は事前にどこ のスペースに保管するかをきちんと決定 しておき、扉を開けっ放しにしてどこに保管 するかを考えずに済むように しましょう。
ビン、缶の保管の注意
ビンや缶詰の内部は、密封されているので 食中毒は防げるかと考えている人もいるか と思いますが、特に注意しなければならない 点があります。それはビンや缶詰の容器そのものに雑菌が 付着している場合がある点です。
店の棚に陳列されているビンや缶詰は、多く の客が手で触っている可能性があります。
ですので冷蔵庫に保管する前に、一度よくビンや缶詰の 外側を拭くようにしましょう。
また卵を保管する場合は、とくにサルモネラ 菌の感染の恐れがあるので、パックで購入し た場合は、中身を取り出さずにパックのまま きれいに拭いて、ポリ袋に入れてから保管しま しょう。
冷蔵する場合の注意
冷蔵庫は温度設定をすることができ ますが、この温度設定に関して注意点があり ます。例えば温度を0度にしたとした場合、食品を 保管したら瞬時に0度まで冷却できる わけではなく、冷却するまでに時間がかかります。
したがって、できるだけ早めに冷却したいので あれば氷水を利用して事前に冷やしてから 冷蔵庫に保管するほうが冷却スピードがアップ します。
解凍をする場合の注意
冷蔵庫の内部はスペースに区分されていて それぞれ温度が異なるように設定されている ため、この温度差を利用して解凍をする こともできます。例えば魚介類を冷凍してあった場合、調理 の直前に解凍をしようと考えたときに、温度 が高いスペースに移動させて保管する ケースです。
ただこの時に注意しなければならないことが あります。
それは解凍した場合に発生する水分です。
この水分に雑菌が含まれている場合があるので 他の食品に付着しないように、新たにラップで 包む等の工夫をしましょう。
冷蔵庫の掃除の注意点
冷蔵庫には様々な食品が保管してある 関係で、雑菌が繁殖しやすい環境にあり ます。いくら食品や食器をきれいにすること に専念しても冷蔵庫の中が雑菌だらけ では意味がありません。
しかも冷蔵庫の内部が悪臭がする場合 は、冷蔵庫の壁などに雑菌が付着している 可能性があります。